1. 授業目標

本授業の目標は、生成AIを単に「使う」だけのユーザーから、その特性を理解し、ビジネスや社会で責任をもって「管理・活用」できる人材へと進化させることにある。AIが出力する結果の品質や倫理性を担保し、AIの能力を最大限に引き出すための論理的思考、すなわちアルゴリズム的思考の基礎を習得する。

2. 対象学生

  • IT分野やビジネス分野に興味を持つすべての1年生。
  • 将来、AIを活用した企画、開発、運用、マーケティングなどに携わりたいと考える学生。
  • プログラミングの経験は問わない。 パソコンの基本操作ができれば、誰でも履修可能である。

3. 授業内容

講義による知識習得と、実際に生成AIを操作する「実習スタイル」を組み合わせ、体験的に学習を進める。

  1. イントロダクション:なぜ今「AIマネジメント」なのか?
  2. AI倫理とルールメイキング
  3. アルゴリズムの基礎:AIへの"命令書"の書き方
  4. プロンプトエンジニアリング入門
  5. AIの品質管理とフィルタリング
  6. 最終課題:AI活用企画プレゼンテーション

4. 到達目標とキャリアパス

この授業を履修することで、学生は以下の能力を習得する。

  • AIを安全かつ倫理的に活用するための基礎知識を説明できる。
  • AIに対する指示を論理的に組み立て、その出力を評価・改善できる。
  • チームで協力し、AIを活用した企画を立案できる。

これらのスキルは、システムエンジニアプログラマはもちろんのこと、ITを活用するあらゆるビジネス職(AIプランナーWebディレクターITコンサルタントなど)のキャリアにおいて、強力な武器となるだろう。

5. 評価

  • 出席点(30%): 各回の授業の出席率
  • 平常点(30%): 各回の授業アンケートの提出率
  • 各回課題点(30%): 各回の課題提出率
  • 最終課題点(10%): 最終課題の内容

*なお、各課題についてはAIによるチェックを行う。

*完全に一致している学生が見つかった場合は「提出課題の共有を行った」と判断し、その両方の学生はその時点で単位認定不可、D判定とする。

6. 全15回授業スケジュール

テーマ 内容 キーワード
第1回オリエンテーション授業の全体像と目標を共有。なぜ「AIに『マネジメント』が必要か」を問う。生成AI, 授業目標
第2回AI倫理(1)著作権や個人情報に関する事例を基にディスカッションを行う。著作権, プライバシー
第3回AI倫理(2)AIのバイアスやフェイク情報の問題について学ぶ。AIバイアス, ファクトチェック
第4回AIマネジメントの羅針盤AIガバナンスと国際規格ISO/IEC 42001を紹介する。AIガバナンス, ISO/IEC 42001
第5回アルゴリズム的思考(1)複雑な問題を小さなタスクに「分解」する思考法を演習で身につける。アルゴリズム, 順次処理
第6回アルゴリズム的思考(2)「分岐」と「反復」の論理構造を学び、フローチャートで可視化する。分岐, 反復, フローチャート
第7回プロンプトエンジニアリング(1)プロンプトの基本構造(役割、指示、文脈、出力形式)を学ぶ。プロンプト, 役割設定
第8回プロンプトエンジニアリング(2)様々なタスクについて、最適なプロンプトを作成するグループ演習。Few-shot, CoT
第9回AIの品質管理生成された情報の正確性を評価し、品質を担保する手法を学ぶ。ハルシネーション, 品質評価
第10回中間課題AIを活用して調査・分析し、レポートを作成する。情報収集, レポート作成
第11回最終課題:プロジェクト始動最終プレゼンに向けたチームを結成し、課題発見とテーマ設定を行う。チームビルディング, 課題発見
第12回企画立案演習(1)チームで選んだ課題に対し、具体的な解決策をアイデアソンで創出する。アイデアソン, ペルソナ設定
第13回企画立案演習(2)企画したAI活用の倫理的・法的リスクを洗い出し、対策を策定する。リスク分析, 利用規約
第14回プレゼンテーション準備最終発表会に向け、スライド作成と発表練習を行う。プレゼンテーション, 資料作成
第15回最終プレゼンテーションと総括各チームが企画を発表し、質疑応答を行う。授業全体を振り返る。成果発表, 相互評価